インタビュー ~ 堺の元気!企業紹介 ~

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ものづくりの喜びを実感させて、未経験者も早期戦力化 村上精機株式会社 村上周三社長

究極の精度を追求する「きさげ技術」が大きな武器に

ミクロン(1千分の1㎜)やサブミクロン(1万分の1㎜)といった高精度が求められる精密機器の製造。堺市堺区にある村上精機株式会社は、半導体製造装置や精密測定器などの精密機器部品の製造・加工・組立を手がけており、その技術力には高い評価が寄せられています。
なかでも、最近注目されているのが「きさげ」と呼ばれる技術です。精密機械のすべり面などを高い精度で仕上げるため、平面変2ミクロン以下まで削り取っていくもので、今日においても機械化が難しく人の手に委ねられています。村上精機では、この技術の継承に長く力を注いできました。
「現在、当社にはA級(精密級)からB級(高精度当たり)のきさげ技術を持つ技術者が6人いますが、この技術だけは絶やしてはいけないと考え、コストも時間もかけて守り続けてきました」と村上周三社長。ところが、習得がかなり難しい技術であるのに反し、長く注目されることもなかったといいます。最近になって発注が増え、なかには村上精機でしかできないからと倍額の価格が提示されたケースもあったとか。目先の利益にとらわれず、高度な技術の継承に努めてきたことが認められた例です。


▲根気よく身体で覚えるしかない「きさげ技術」の習得には、7〜8年かかるといわれる。


▲半導体製造装置の組立作業。

月曜日の全体会議で、社員が互いに技術を研鑽

同社では、一般的な加工技術においても、日頃から社内のスキルアップが図られています。例えば、毎週月曜日の全体会議のなかで行われる勉強会。「当社がめざすのは、スペシャリストの集団です。若い社員にどんどん新しい技術を教えていきたいと考え、私が社長に就任した11年前から、当番制で社員が互いに新技術の研究発表などを行っています」と村上社長。こうした同社の人材育成への取り組みは、平成19年度版「大阪経済・労働白書」の中でも取り上げられ、異業種からの中途採用者の早期戦力化についても高く評価されていました。「大手企業と異なって、中小のものづくり企業は人材不足です。そこで私は前職を問わず、何か持っているなと思う人材を採用しています。なかには、元調理師もいますよ(笑)。未経験者でもやる気の感じられる人なら、一から育てていきます。当社は頑張って能力が上がれば、それに応じて給料も上げるシステムなので、そこにやる気を見いだしてくれる若い人が多くいますね」。


▲ボランティアで保護司も務める村上社長は人を見る目も温かい。平均年齢約30歳の技術者たちはみんな、村上社長に育てられた。


▲「今やっていることは、すでに過去のもの」と語る村上社長。常に他社に負けない新技術の吸収を求めている。

めざすは、堺市で一番、給料の高いスペシャリスト集団

村上精機では、きさげ技術をはじめとする技術コンサルティングを行ったり、得意先企業にコスト低減などの課題解決のための提案を積極的に行ったりしています。それらは全て、自社の技術力への高い自信の表れだといえます。
村上社長が日頃、社員に訴え続けているのは「ものづくりの喜び」です。「大切なのは日々の評価ですよね。よく現場を回っては声をかけています。また、当社が手がけた製品が展示会に出品されれば、みんなで見に行きます。ドイツのマイスター制度のように、技術者の評価システムがあればモチベーションも高まると思うのですが、それがない現状では、せめて評価を給料という形に変えようと、堺市で一番高い給料をめざしています(笑)」。
村上精機では昨年、大阪府立大学との産学連携で、上海天文台の電波望遠鏡に搭載されるフィードホーンの製作に携わりました。こうしたチャレンジもまた、若き技術者たちのモチベーションアップに一役買っているようです。

村上精機株式会社

代表者 代表取締役 村上周三
本社 堺市堺区山本町5-97-3
TEL 072-238-1649
設立 1948年4月創業 1959年11月法人設立
資本金 2,200万円
従業員数 30名
事業内容 精密機器部品の製造・加工・組立
ホームページ http://www.murakamiseiki.co.jp/

村上精機株式会社

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