インタビュー ~ 堺の元気!企業紹介 ~

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現地でニーズを的確に捉えたきめ細かい提案で取引の拡大を 日本メッシュ工業株式会社 後藤英一社長

既存技術を活かした用途開発で新領域を開拓

百年近い歴史を持つ日本メッシュ工業株式会社。工業用特殊金網メーカーのパイオニア的存在です。超低温や超高温などの厳しい条件の中で使用される食品搬送用コンベア装置のメッシュベルトをはじめ、石油精製やガス化学などのミスト(微小液相粒子)を分離除去するためのメッシュデミスター、各種ろ過用フィルターなどの特殊な分野で豊富な実績を誇っており、他社の追随を許さない強みを発揮してきました。
ところが最近は、機械が発達して中国などでも類似品が作られるようになったとか。そうしたなか、後藤英一社長は「金網屋が焼鳥屋をやってはいけないという法はない」と、既存の技術を活かした新たな用途開発を手がけています。例えば、コンピュータ制御されているものを守る電磁波シールドや、織り目の異なるフィルターを内と外に取り付けることでダストの大きさを測定する環境機器などです。

現地法人の設立できめ細かいメンテナンスに対応

そうした新製品の開発の一方で、60年前から手がける海水淡水化プラントの取引拡大を図ろうと、販売数の半分以上を占める中東に向けて、UAEのラス・アル・ハイマ首長国に現地法人を設立するという「グローバル化」戦略も進めています。
「以前に取り付けたプラントのメンテナンスを含めて、中東からはコンスタントに発注がありますが、かさ高いプラントは運送費がかかります。そこで、現地に製造拠点を作れば、運送費の低減というだけでなく、きめ細かいメンテナンスの提案ができるようになると考えました。具合の悪くなったメッシュだけを取り替えるといった対応をこれまでどこもやってこなかったため、先方にも喜ばれています」と後藤社長。それは設立2年目からの黒字化という数字にも表れました。


▲海水淡水化プラントに使われているメッシュデミスター。

現地で築く人脈が海外進出の成否の鍵を握る

しかし、中東への企業進出はメーカ ーとしては国内初。企業設立の手続きのために国際弁護士などに相談しましたが、前例がないと、ことごとく断られたそうです。
「向こうには『インシャーラ』(アラーの神様だけが知っている)という言葉があり、何でもそれで済ませて、代金の回収すら難しかったりします(笑)。言葉も文化も異なる海外へ進出するには、どれだけ現地に精通した人脈を築けるかが成否の大きな鍵を握ると思いますね」と、後藤社長自身も企業設立までしばしば現地に足を運び、日本人会などとのつながりを作ったといいます。
当初ドバイに会社を設立する予定が、バブルのまっただ中で家賃も高騰したためラス・アル・ハイマ首長国に変更して2007年にNIHON MESH KOGYO UAE FZCを設立。新社屋の竣工式には皇太子も出席されるなどの歓迎を受けています。後藤社長は最後に「日本の技術が海外で高く評価され信頼されていることを肌身に感じます。だからこそ、コスト低減だけを目的とする安易な海外進出による技術の流出は防ぎたい。今こそ日本の高い技術を、世界でどう売っていくのかを国をあげて真剣に考える時だと思っています」と語っています。


▲「現地の社員の採用にあたっては、家族を集めて説明会をしました。若い青年たちを預かっているだけに責任も感じています」と後藤社長。


▲現地法人NIHON MESH KOGYO UAE FZCで。勤勉なスリランカ人を社員として雇用しています。


▲竣工式パーティーには、ラス・アル・ハイマ首長国の皇太子や日本総領事館の小林総領事(当時)も出席され、同社に対する期待の高さがうかがえます。

日本メッシュ工業株式会社

代表者 代表取締役 後藤英一
本社 堺市北区百舌鳥梅町3-25-4
TEL 072-250-0551
設立 1919年創業
1947年法人設立
資本金 4,000万円
従業員数 45名
事業内容 工業用特殊金網の製造・販売及びこれに関連ある附帯機器、環境機器の設計・製作と据付工事一式
ホームページ http://www.nihon-mesh.co.jp

日本メッシュ工業株式会社

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