インタビュー ~ 堺の元気!企業紹介 ~

インタビュー ~ 堺の元気!企業紹介 ~

次代に託す新社屋を堺で。 株式会社津守合金製作所 石川良一社長

全工程を管理する総合メーカー

同社の他社にない強みは、船舶艤装金物の総合メーカーであるということだ。企画・設計から始まり、鋳造、めっきといったあらゆる工程を全て管理し、完成品で納入することが得意先に大きな利便性を提供している。また、自社開発製品「TAC」ブランドも好評だ。

飛び込み営業をきっかけにプレジャーボート業界に参入

かつて船具問屋が密集していたという安治川や木津川の河口一帯。津守合金製作所も1948年に、大阪市西成区津守で漁船関連部品の製造所として創業しました。現在の事業の柱であるプレジャーボート業界にシフトしたきっかけは、石川良一社長がまだ大学に通いながら家業の手伝いをしていた頃に遡ります。
「父親と違う業界のものづくりをやってみたいと考えていたんです。ちょうどその時、たまたま目にしたのが、国内で先駆けてレジャー用モーターボートを売り出し始めた大手発動機メーカーの広告でした。『船と海、これだ!』と誰の紹介もないのに営業に出かけました。持って行った漁船用部品には興味を示されませんでしたが、アクセサリーパーツとしてのはしごを作ってみないかと持ちかけられ、それがきっかけでさまざまなボートアクセサリーを製造するようになりました。ついには本社から、ボート本体の純正部品まで発注されるようになったのです」。
当時はマリンリゾートブームの走り。メーカーも部品のほとんどを輸入品に依存していたといいます。メーカーが国産化を模索していたタイミングでのアプローチで幸運だったと石川社長は語りますが、最初に持ちこんだ漁船用部品の品質の高さが評価されてのことだったのでしょう。その発動機メーカーは、40年以上を経て今も、主要な得意先の一つです。


交通の便の良さに大きな魅力新社屋も堺市内に竣工

2007年、社屋の老朽化を理由に堺市堺区へ移転。その3年後に美原区で新社屋を竣工しました。
「堺区の社屋が手狭になり、また息子が事業を継いでくれることが正式に決まったので、土地を購入して社屋を新しく建てようということになったのです」と石川社長。新本社は、製品の搬出・搬入を考え、駐車スペースに余裕が持てる広い敷地であることを条件に探しましたが、堺市内の地価は高く、一時は泉南地域も候補地として考えられたとか。それでも堺に本社を置く魅力は、堺区にいた時に実感されたといいます。
「何といっても堺は交通の便が良いのです。慢性的に渋滞している高速道路を通らずに済み、地方から来られるお得意先にもずいぶんとアクセスが良くなったと喜んでいただきました。また協力会社の多い東大阪や八尾にも便利です。ここは準工業地域であることもありがたいですね」(石川社長)。
希望通りに駐車スペースを確保できたことで、得意先企業の来社が増え、また在社時間も延びたそうです。そうしてコミュニケーションが密になることが、ビジネスチャンスにつながるのだと石川社長は強調されます。


「ものづくり経営大学」など支援事業を積極的に活用

堺市への移転で驚いたのは、中小企業への支援体制の厚さだったと語るのは石川良隆専務です。
「堺市産業振興センターのほうから訪ねてきて、いろいろな支援制度を紹介してくれました。大阪市内にいる時には一度もなかったことです。そこで紹介された『ものづくり経営大学』を受講しましたが、ものづくり企業に特化した経営ノウハウを学び、そのまま忠実に実行すると、銀行に驚かれるほど業績が向上しました。『自社の強みを見つける』ことの重要性を教えてくれたのも経営大学です」と石川専務。
移転してくるまでは、『大企業を中心に完結された企業ムラのようなものがあり、外から入りにくい』というイメージがあったそうですが、実際には独立したものづくり企業が数多くあり、センターを通して紹介してもらったこともあるといいます。
「面白いことに、外の方にはやはり、堺は自転車と刃物の町というイメージが強いんですね。移転してから、自転車の部品や刃物の発注が舞い込むことも(笑)。しかしそのおかげで、イルカの解体用など漁具としての刃物の需要があることを知り、その分野も攻めてみようかと考えているところです」と語る石川専務。社長の遺伝子もしっかりと継承されているようで、これからも「依頼された仕事、課題にNOは言わない」主義で、船舶金物の製造技術を活かして、建築部材や機械部品の製造にも積極的にアプローチされていくと語られています。
「その時にもぜひ、堺市産業振興センターさんにいろいろ相談させてもらいます!(笑)


▲図面のない注文にも、3D-CADによる生産図面の作成から試作模型の製作も自社内で対応。ボートアクセサリーの「ロッドホルダー」(左上)は人気製品。

石川専務の発案で、経営者の人となりがわかるHPに
同社のHPに上げられた二人の挨拶が、ミニ自叙伝のようでユニーク。小学生時代から石川社長は鉱石ラジオ作りに、良隆専務はパソコンの改造に夢中になったエピソードが、二人がいかにものづくりが好きかを語っている。

株式会社津守合金製作所

代表者 代表取締役 石川良一
本社 堺市美原区多治井294-1
TEL 072-363-5400(代)
設立 1948年創業 1956年設立
資本金 1,000万円
従業員数 3名
事業内容 金属部品を中心とするプレジャーボート艤装品の設計・製造・販売
ホームページ http://www.tumori.co.jp/

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