インタビュー ~ 堺の元気!企業紹介 ~

インタビュー ~ 堺の元気!企業紹介 ~

堺のデジタルパーマを世界へ。 株式会社パイモア 中村 安衛 社長

巻きもしっかり、しかも長持ち 人気のデジタルパーマ堺のデジタルパーマを世界へ。

最近、美容院で新しいパーマとして定着しつつあるデジタルパーマ。その装置と施述方法を独自に開発し特許を持っているのは、堺市堺区に本社を置く株式会社パイモアです。「形状記憶デジタルパーマ」で商標登録も取得しており、正式にデジタルパーマと称することができるのは、パイモア製だけなのです。
デジタルパーマとは、一般のコールドパーマが薬剤のみでパーマをかけるのに対し、そこに熱を加えることで形状記憶力を高め、パーマがしっかりと強めにかかることや長持ちすることが利点として挙げられます。リッジ感の強い、つまり巻きのしっかりしたウエーブを実現できるのも特徴だとか。また、従来のコールドパーマは、乾かしながらセットしなければならないのに対し、デジタルパーマは乾くとウエーブが出てくるため、前の夜にしっかり乾かしておけば、翌朝のスタイリングが楽なことも人気の理由のようです。
「昔の電気パーマに似たものが他社で作られ、韓国で広まったことがありましたが、加熱し過ぎるといった安全性に問題があり日本では認可がおりませんでした。当社は全く違う方式でデジタルパーマを11年前に開発。世の女性達に待ち望まれていたのか、発売当初から年間1500台から1800台の受注がありました」と中村安衛社長は語っています。


美容業界ひと筋50年 安全で良質の製品を自社開発で

中村社長は、18歳で美容商品を取り扱う卸会社に就職してから今日まで美容業界ひと筋。1973年に26歳で独立した最初は、前の勤め先と同じく美容院に材料を卸していたそうですが、やがて美容ハサミを扱うようになった時には、仕入れた製品をそのまま販売するのではなく、使い勝手などを工夫したオリジナル製品に仕立て直していたとか。パーマ液も自社企画の製品を1991年から販売しています。
「製品を仕入れて売るだけのビジネスでは勝てないと考えていました。自社の味付けを施し、それによって他社製品との差別化が図れる強みを持つことです」(中村社長)。例えば、美容院専売のシャンプーやコンディショナーといったパイモアのヘアケア製品は、成分の安全性や質にこだわる人たちの間で大変な人気を誇っています。
「新人の美容師さんの中には、毎日お客さまのシャンプーをするうちに腕全体がかぶれてしまう方がいます。その主な原因は、シャンプーに含まれるラウレス系原料で、現在、市場に出回っているほとんどのシャンプーにそれが含まれています。それを使えば原価を低く抑えることができますが、当社製品では一切使っていません。お客様の健康を犠牲にしてまで利益を上げる事業を行わないというのが私の考えです」と中村社長は語っています。


デジタルパーマの伝道師は、元美容師の社員たち

同社では、元美容師の社員をインストラクターとして美容院に派遣しています。デジタルパーマを正しく理解してもらうことで、その効果を最大限に発揮させたいと語るのは、ご自身も元美容師で、美容師専門学校で指導をしていたこともあるという開発部の今井誠二次長。最近は海外の美容院を巡ることが増えたといいます。
「人種や生活環境が異なり、髪質も全く違う世界の人たちも、本物を求めている気持ちは同じ。海外に行くと、メイド・イン・ジャパンに対する高い信頼をひしひしと感じますね」。現在は、韓国に関連会社を有しているほか、香港やシンガポール、ヨーロッパ、カナダ、アメリカへと販売網を拡大しつつあるパイモア。堺生まれのデジタルパーマやヘアケア製品が、世界の女性たちをより美しく、幸せな気持ちにしてくれるのは誇らしいことです。


▲「形状記憶デジタルパーマ」は全3タイプ。写真は「 Digital PermⅢ AL」と「 DigitalPermⅢワゴンタイプ」(右)で、ワゴンタイプはマシンの中に必要な用具が一式収納できるようになっている。

痛みのひどいヨーロッパの女性たちの髪をもっと美しく

「これからも自然体でやっていくだけ」と語る中村社長。趣味は、若い頃と変わらず車だとか。外国製高級車を複数台所有し、乗り回している。商談で訪れたヨーロッパの街で、ほとんどの女性たちがヘアケアに対する意識の低いことを目の当たりにし、自社のオリジナル製品を世界へも広めるべく社員を派遣している。

株式会社パイモア

代表者名代表取締役社長 中村安衛
本社堺市堺区新町5-28
TEL072-221 -1888
設立1973年創業 1994年設立
資本金5,000万円
従業員数81名
事業内容美容業界における材料販売
ホームページ http://www.paimore.com/

貸会場のご案内 TEL 072-255-0111 FAX 072-255-3570 ご案内ページはこのボタンをクリック