インタビュー ~ 堺の元気!企業紹介 ~

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μm単位の超精密加工で競争力を発揮 株式会社ビー・ティ・アイ

プラスチック・樹脂加工で創業時から精度を追求

 1978年の創業時から樹脂加工に携わってきた株式会社ビー・ティ・アイ。早くからNC旋盤を導入し、より精度の高いプラスチック・ウレタンゴム加工を追求してきました。今では3次元測定器も備えて、精密切削で強みを発揮しています。
 10年ほど前から大阪府立大学との共同研究で、太陽電池向けシリコンを切断するワイヤーソー主軸ローラーの溝加工や、ワイヤーブーリーなどの付属部品の加工で、μm単位の超精密加工技術を開発。ウレタンゴム素材のローラーにピッチ0・25mm、深さ0・2mmという溝加工を±3μmという精度で施せるのは、日本でも数社しかないということです。しかも、この溝を切削するための、刃先がわずか0・3mmという刃物も自社製作。高価な材料だけに、この超精密加工技術が歩留まりを高めることに貢献し、そのままコストの低減につながっていることで、同社の競争力を高めています。


▲「障害者スポーツの一つ『ボッチャ』で使用される勾配具の製作をボランティアでお手伝いしたら、現場の社員が本来のものづくりの喜びを知ることになった」と語る西谷社長。

得意先のニーズに直接応える提案型営業を実践

 「当社では創業当時から、商社などをはさまず、メーカーさんへ積極的に営業をして得意先を広げてきました。お客様が求めているものが何か、直接やりとりしなければ、細かいニュアンスまで把握できないからです。開発中から関わることで、お客様が目指している方向や重視しているものに応える提案ができ、さらに試作品も提供できます。当社としては新しいノウハウが蓄積できるうえに、価格競争に陥ることもありません」と西谷則行社長。得意先企業が求められるものは精度ばかりでなく業界によって異なり、同社もそれに応える形で技術を磨いてきたということです。
 こうして技術力を維持し、さらに高めるために、どういった取り組みをしているのか。西谷社長は「同じ仕事でも、自分で考え行動するほうが生産性は高いはずです。社員にはこれまで改善提案活動やものづくりコンテストのほか、ISOで取得したマネジメントシステムをさらに高めるため3つのテーマで委員会を設置し、自分たちで考え工夫する仕組みを作ってきました」と語っています。


▲マシニングセンターやロボドリルなど充実した設備が、高精度な加工を実現。

離職者ゼロが技術力の安定にさらなる成長に向け間口を広げて

 西谷社長が誇りに思うと語るのは、同社では過去5年間、1人も離職者がいないことです。「なかには、友人を入社させた社員もいます。嬉しかったですね。退職者が出るとどうしても戦力が落ち、他の社員への負担となって仕事の精度に関わってきます。つまり、社員が定着しているということは、技術の安定につながることなのです」と西谷社長。
 今後は、これまで自社でできないと外注したり断っていたりした案件について、機械を導入するなり、新しい技術を習得するなりしてさらに間口を広げるほか、半導体メーカーの多い九州に営業拠点を設ける計画も。得意先が増えるだけ、新しい技術やノウハウの獲得につながると西谷社長は力強く語っていました。


▲超精密加工された製品例。
活用した事業メニュー

■大規模展示会出展支援事業
名古屋の機械要素技術展などへの出展を支援していただきました。
■各種セミナー事業
各種セミナーに社員を受講させています。
■申請手続きの支援
「シマノものづくり大賞」に申請する際の書類作成を支援いただきました。
※令和元年度「シマノものづくり大賞」特別賞を受賞

株式会社ビー・ティ・アイ

代表者名代表取締役社長 西谷 則行
本社堺市美原区木材通1-10-8
TEL072-362-2550
設立1978年創業 1988年設立
資本金2,500万円
従業員数32名
事業内容プラスチック加工・ウレタンゴム加工
ホームページ https://www.bti-2.co.jp/

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