すだれ
「簾(すだれ)」の起こりは古く、平安時代に遡ります。宮中等の間仕切りや飾りに使用された御簾(みす)が、現在のお座敷簾の原型といわれています。
金剛山の麓に自生する良質な竹を用いて、現在の富田林市や河内長野市の辺りで竹簾(たけすだれ)作りが盛んになり、この地域で産地が形成されました。
南河内地方は、上質の真竹(まだけ)が多く、江戸前期に京都から製法が伝わって、簾作りが盛んになったといわれています。
天然の素材を生かした優雅で格調高い簾は、室内の仕切りや日よけとして使われ、優しい美しさを備えており、和風の暮らしの必需品となっています。
夏になると多くの家は、障子を取り外し、代わりに簾を用いました。
簾を通して眺める庭は、見慣れた情景ながら美しく安らぎをもたらします。
このように日本文化として継承されてきた簾は、昔ながらの工程で製造される伝統的工芸品として存在する一方で、現代建築のインテリアデザインとして利用され、それに伴う工業生産品として新たに需要を拡げています。
なお、河内長野市には、すだれメーカーの井上スダレ株式会社が「すだれ資料館」を運営しており、館内を見学することができます。
産業団体名称 | すだれ資料館 |
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所在地 | 〒586-0086 河内長野市天野町1014-1(株式会社井上スダレ内) |
TEL番号 | 0721-53-1336 |
FAX番号 | 0721-54-6506 |
HP(URL) | http://www.sudare.com |